Tateki Matsuda

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バイオハッカーサミット2023ロンドン Showノート

バイオハッカーの可動域と動きの最適化

先日、ロンドンで開催された2023バイオハッカーサミットで、バイオハッカーとしてのモビリティと動きの最適化について講演しました。テームからバイオハッキングムーブメントについて話してくれ、と頼まれました。なんでも「バイオハッキング」というセクシーなワードを使えばウケるとは思っていないタテキですが、プロのMMAファイターとして、またヘルスコンサルタントとして、自分の動作や姿勢を定量化して、最低限の努力と時間で最高の結果を出す為の運動理論を共有しました。

先ずは第1肋骨と第2肋骨の間を矯正するエクササイズを実演からプレゼンを始めました。アメリカンなタテキなので、「フリーコーヒーを皆さんに差し上げます」とアメリカンジョークを言った瞬間に「まて、ここは英国じゃないか!?」と脳に過り、コーヒーじゃなくてティーを差し上げます、と言い直しました(イギリスアクセントで)。そんなイントロで肩のコリをリリースしてからは、格闘技、栄養学、フィットネスを融合させたタテキスタイルを説明し、それがどのようにバイオハッキングなメソッドに導いてくれるか、という流れでロンドンの皆さんに基調講演を行いました。

講演のタイトルは "Biohacking Mobility and Corrective Exercise"。普段運動していない人にとっての運動に対する考え方やイメージは "No Pain No Gαin(痛みなくして得るものなし) "という極端なものであったり、アスリートが絵に描いたような汗ダクダクになるまでの苦痛を伴うトレーニングであったりしますが、そんなことはありませんよ、という話で、自分自身で高くしているハードルをどのように下げるかが大切という部分に重きを置きました。メインのコレクティブエクササイズ(矯正運動)について、デモンストレーションや説明をしながら焦点を当ていきました。動きの質がパフォーマンスやスキルに影響するという、システムの原理原則について話し、無意識の動作や姿勢が慢性的な痛みや怪我につながる可能性があることを講演しました。

バイオハック・ムーブメントとは、アクティブなライフスタイルのためにムーブメントを数値化、最適化するツールや手法を使うことだと定義し、モニタリング、Pre -hab(リハビリの前-つまり予防)エクササイズ、ヨガのような回復を施す運動は、全てバイオハックとみなすことができます。タテキ自身の例として、格闘家として何年にもわたって偏ったトレーニングや姿勢を継続してきた結果、怪我につながったことも紹介しました。適切なアプローチを運動に取り入れる事は、今や長寿や健康寿命に欠かせないものとなっています。

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具体的なデモンストレーションをここで振り返ると、ストレートネック気味な現代人の姿勢を参加者に実感してもらうために首のリリースを行いました。上から目線でセルフ整体を教えます、ではなく。タテキの長年の格闘技の構えから来る”顎を引いた状態”のおかげで、ずーっとストレートネック気味だった過去を共有しました。胸鎖乳突筋をストレッチして、首の伸筋を強化するエクササイズを今日学んで、日常に取り入れるだけで生産性向上にもつながります。やっぱりスマホのやりすぎはよくないですね。

特定の動きをやりすぎると、なぜアンバランスになるのか?例えば、タテキが長年やってきた野球と格闘技は、右利きの投球パターン、バッティングフォーム、格闘技のオーソドックスの構えは常に左に捻る動作に限られます。大切なのは自分自身の動作や姿勢を理解して、どの動き、どこの筋肉が動かしすぎで使いすぎなのかを理解することで、予防や可動域の向上に効率よく運動を日常に取り入れることができるということです。

個人的にクライアントに使っているバイオハッキングテクニックを紹介したり、人間工学に基づいたワークステーションのセットアップについて概説しました。スタンディングデスクからエルゴノミクスチェアー、ポータブルのトレッドミルまで、アクティブに座って、一日中常に動ける環境を最適化するだけで、一日1時間をジョギングの時間に費やさなくてもよくなります。姿勢の矯正、リカバリー・ルーティンなどのライフスタイルをハックすることによって、タテキ自身もいい歳して格闘技を続けることができています。

自分のニーズに基づいたカスタマイズされた運動が各々のライフスタイルを最適化します。呼吸のメカニズムを改善するような小さな調整が、大きな違いを生むことを忘れてはいけません。1日20000回行われる呼吸の質が高くなれば、指数関数的に自然と良くなっていくものです。無意識の時間をいかに最上級に近づけるか?それらを常に追求するのがバイオハッカー達ではないでしょうか?私たちの身体は、極端な状態ではなく、ホメオスタシス(恒常性)が機能していることを忘れてはいけないと思います。モビリティとムーブメントを毎日バイオハックすることで、怪我を防ぎながら潜在能力を引き出すことができるち信じています。

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イベントのハイライト

ロンドンで開催されたバイオハッカーサミットを振り返ると、バンクシーにインスパイアされたグラフィティで覆われたウォータールー駅地下の会場は、ナイトクラブのような雰囲気でサブカル溢れる環境が今までのヘルシンキやアムステルダムと違う点でした。

ロンドンニュートロピックとの共催とはいえ、5週間前から急ピッチで運営したので、大変でした。でも結果はキャパオーバーの450人以上の好奇心旺盛な人々が集まり、活気あるネットワーキングの拠点となりました。一番驚いたのが参加者のほとんどが、バイオハッキングを知らない、”ちょっと面白そう!”と思っていた好奇心旺盛なロンドン子達だったということです。

そんな偶然や独特の雰囲気が重なった会場で有意義な交流と仲間意識が育まれました。「Top Daily Biohacks」は単なるイベントではなく、アムステルダムで開催されるサミットへの期待を高め、バイオハッキング分野をさらに深ぼるきっかけになったと思います。

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