Tateki Matsuda

View Original

初めてラップランドに行ってきた

サハラ地所, ラウタランピ

サハラ地所, ラウタランピ

VIPオフサイトイベント 

VIPオンリーのオフサイトイベントに行くつもりはありませんでしたが、前日に学会運営勢が招待してくれました。もちろんタテキとタテキ妻はラップランド遠征の準備なんかしないでフィンランド来たので、急遽、現地で必需品を調達しました!日曜日出発だったので、EUに来た事ある方はご存知だと思いますが、日曜日の午前中に買い物なんて計画は絶望に等しいです。結局、友人や観光客相手のお土産物屋でギアを調達。サンタの国へ行ってきました。

初フィンランドで過ごした時間のほとんどはヘルシンキでしたが、ラップランド1泊の経験は忘れられない経験となりました。 今ブログを書いていてウキウキな気持ちになります。思い出すだけで温かい気持ちになります。オフサイトで行ったラウタランピはフィンランドの北サヴォ県にある小さな町で、人口が3000人しかいないそうです。

リトリート、って日本語で何と言えばいいのかな?ヨガとかのコミュニティーで聞きますよね?集団でオフ会する感じです。もちろんバケーションみたいにお酒飲んでパーティーとかではなくて、バイオハッキングのリトリートです。自然を最大限に生かしたデトックス、瞑想、自律神経をリラックスさせるテクニック、など学会ではテクノロジーやデバイスが殆どでしたが、一番基本となるバイオハッキングは自然を通じて自身の潜在能力を引き出すことになので、このオフサイトイベントは実体験ベースの大人の勉強お泊まり合宿と言うのがベストかもしれません。

See this content in the original post

DAY1

昨日のアフターパーティはトリプラのモールの地下4階にある白い砂浜で行われました。バレーボールして踊ってサウナ入って寧ろストレス発散して気分は上々でした。唯一の懸念は睡眠不足くらい。 一方他の参加者はどんちゃん騒ぎだったらしく、疲れ果てたように見えました。 オフサイト参加者は皆ヘルシンキ駅に集まり、電車で4時間以上かけてスオネンヨキという駅に向かいました。 途中の駅で少し時間がありました。そしたら古い蒸気機関車を発見!

ヘルシンキから電車で4時間以上かけて遂に目的地に到着!と思ったら駅から更にバスで移動しました。駅の周りには田舎らしく何もありませんでした。バスから見える景色はどんどん山間の僻地へ。途中からサハラ地所の宿泊施設まで歩く予定は聞いていたのですが、降ろされた場所は山中の湖の側でした。そこから大自然の森の中を歩きながらオフサイトの宿泊施設まで参加者全員で向かいました。

See this content in the original post

森とエコシステムについてレクチャーを受ける参加者

サハラ地所の面積は約1100ヘクタールで、そのうち森が900ヘクタール占めるそうです。畑は68ヘクタール、綺麗な水資源のエリアは54ヘクタールあり、森の中には野草や北欧特有のブルーベリーの仲間、ビルベリーなどのアンチエイジングには欠かせないスーパーフードに恵まれています。もちろん野生のトナカイやエルク(ヘラジカ)も生息しているそうです。

See this content in the original post

サハラ地所は、戦争中(1810年)にロシア人によって占領され、1873年にジャルカネン家に引き継がれました。豊かな自然に恵まれたこの地では美しい景色はもちろん、乗馬、カヤック、ダウンヒル・スケートなどの様々なアクティビティが行えます。今は寒いですが、シーズンによっては、テニス、水泳、ハイキング、カヌー、クロスカントリースキー、スケートが盛んだそうです。冬はRed Bull Crashed Ice大会のチャンピオンも使ったコースでアイスクロスができます。

宿泊施設に向かう途中、地主さんから自家製/厳選されたワイルドベリーのスムージーと生ミルクのホットチョコレートが参加者に配られました。まさにウェストン・プライスダイエットだ!と思いながら本日お初の食事。うん、五臓六腑に染み渡りました。スムージー飲んだら余計にお腹が減ってきました。普段、断食明けの食事はインスリンを刺激しない食事を心掛けているので、いつもと違うリズムのせいか頭の中は夕飯のことばっかり。

ここで採取されるブルーベリーは自他ともに認めるスーパーフードらしいです。別に言われなくてもわかりますが、タテキも実感したのが粒が小さく甘さが控え目なポイントです。抗酸化作用や紫、青の色を出してるフラボノイド、アントシアニンやプロシアニジン、クロロゲン酸などが豊富だからだと思います。フィンランド人として「最も健康的なワイルドベリーだ」と誇りを持ってました。アメリカに住む人々がアラスカ産のワイルドブルーベリーが一番だというのと似てますね。

写真引用 https://sahalahealth.fi/

フィンランド式サウナで裸の付き合い

はい、写真はありません。もちろんです(笑)みんな裸なのにカメラ回していたら国際的なHentaiになってしまいます。宿泊施設についてからはフィンランド式のサウナとサウナの入り方の実体験レクチャーが行われました。サウナから得られる人体への効能は皆さんご存知かと思われますが、サウナに入り過ぎはよくないですし、もっと細かい視点で考えると、日本では大多数占める電気で温めるサウナルームには電磁波が満映してますし、スチームサウナの水蒸気は消毒を考慮した高濃度の塩素などが含まれているから結局どちらがいいの?となってしまいます。サウナ発祥の地、フィンランドの伝統から学ぶことによって、高温冷却治療のノウハウや最上級のデトックスを実体験してきました。

ちなみにフィンランドではサウナに入る時、基本男女共に素っ裸です。アメリカなんか特に公の場では水着を着ないといけませんので、銭湯文化がある日本出身のタテキは彼らよりカルチャーショックはありませんでしたが、EU諸国は少し慣れていた印象で、アメリカ勢はみんな抵抗ありました。別にフィンランド人が強要したわけではありません。普通にフィンランドの常識を行なっているので、外国人である我々が「逆に不自然だ、、、」という流れがありました。

サウナの効能はHSP(ヒートショックプロテイン)の増加、副交感神経の活性化、一酸化窒素の増加など例を挙げたらキリがありません。それらを更に増幅させデトックス効果を施す体験をしてきました。

“Vihta” ヴィヒタと呼ばれる乾燥白樺の束

ヴィヒタは白樺の若い枝葉を束ねたもので、バスルームやサウナ内で全身を叩くようにして使用します。フィンランドでは2000年前から習慣化されており、血行促進、殺菌・保湿作用により、肌の引き締めやハリを保ち、肌をしなやかに仕上げ、若々しく保つと言われているそうです。ヴィヒタから香る芳香が鼻をスッキリさせ、暑い室内でも鼻呼吸を維持するのに役立ちました。ヴィヒタにはさまざまな種類がありますが、カバの木は筋肉の痛みを和らげ、皮膚をきれいにし、肺の換気を促進するために最も人気があ流そうです。 レクチャー内容は、まずヴィヒタをぬるま湯に20〜25分間浸し、次に枝と枝の隙間を緩めて、お湯(人が入れる湯船くらいの温度)にさらに5〜10分間置きます。 ヴィヒタで叩かれると皮膚の毛穴が開いて「これでもか」というくらい汗が吹き出しました。

“コールドセラピー”

フィンランドのサウナ文化にはサウナに入るだけでなく、途中に”冷却”が含まれます。 コールドセラピー(冷却療法)は健康上多くの利益をもたらします。 冷たいシャワー(タテキにとっては毎朝のルーティーン)や冷たい川や海で泳ぐ行為は、頭をスッキリさせ、ストレスを改善し、痛みを和らげます。。 人間の交感神経系は寒さで活性化され、カテコールアミンは多くの神経伝達物質、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンを放出します。ノルアドレナリンは痛みを和らげる効果があることが知られていますし、熱くて早く出たい!とサウナから飛び出して水風呂に入ると「気持ちいい!スッキリする!」と感じるのはドーパミンの影響でしょう。冷たい水に肌を晒すことにより褐色脂肪細胞が活性化されます。この過程で人体は多くの熱を放出し脂肪燃焼を施す効果もあります。タテキはスモークサウナと近くの川にダイビングするのを3回繰り返しました。 怖がるタテキ妻も無理やりダイビング、、、もちろん全員素っ裸(笑)

“泥炭” トリートメント

英語だとPeatピート、 フィンランド語だと‘turve’ターヴと呼ばれる大自然から生まれた泥状の炭でフルボ酸を始めとした天然のミネラルが豊富な貴重な天然物質です。恐ろしい話を例に挙げてましたが、殺人事件が起こって死体をピートが豊富な沼に投げ入れたら数年後にはきれいさっぱり分解されてなくなったそうです。(いや、マジやめろ)この黒くて泥っぽいターヴを素っ裸の参加者同士で塗り合う、これは希望者のみで男性が多く野郎同士で塗り合うことに。郷に入れば郷に従え、、、脳内無限ループで言葉が響きながら目の前のバイオハッカーにターヴを塗る。

素っ裸と言ってもサウナ内部は暗いので、お互いよく見えません。泥塗ったまま汗を流してそのまま川へダイブしました。これまで赤ちゃんのような肌に戻った感覚は今までにありません。ちなみにヨーロッパの高級ホテルやスパで同じデトックスコースをすると500ユーロくらいするそうです。

野生のヘラジカとオーガニック野菜、フィンランド式のライ麦パン

ベリーとオーツ麦デザート

理想の食事とは?

ホストの地主さんは最新科学に基づいたダイエットを勉強して実施しているわけではありませんでしたが、どの視点から見てもタテキの中で「意味を成す」食事であると感心しました。ここでの食事はタテキの大切にするコンセプトと一致します。地主さんの朝食は大抵スムージで、近隣で採取したワイルドベリー、浸したナッツ類、バナナや季節の果物で作るらしいです。ケトジェニックコミュニティーからすると高糖質出会ったり、果糖の摂取量を心配するかもしれませんが、このような大自然で毎日アクティブな生活する人にとっては必要ですし、何より都市部で気軽に手に入る砂糖たっぷりの加工食品はここには存在しません。昼食と夕飯は大量の有機野菜と適量のタンパク質を摂取すると言ってました。タテキが予想するにフィンランド特有のオメガ3が豊富な青魚が多いのでしょう。

また、彼は地元のハンターに頼んで捉えた動物以外の赤身肉を食べません。つまりほぼ牛肉は食べない代わりにヘラジカを食べるようです。脂質が少ない野生の赤身肉は高タンパクで鉄分、亜鉛など不足しがちな栄養素を摂取できますね。参加者が食事するカフェテリアでは地主さんのダイエットに基づいた食事が提供されました。彼はオート麦以外の穀物を食べないそうです。なるほど、つまりグルテンフリーな生活ですね。

敷地内の農場で育てたオーガニックのオート麦とワイルドベーリーのデザートは甘さ控えめでしたが最高にお美味しかったです。この日の夕飯は大量の有機野菜とザワークラウトに加えて、ヘラジカのシチューが出てきました。フィンランドの伝統的なライ麦パンも出てきました。さすがに糖質制限している日本人が外人のゲストに最高のお米を出さない訳にはいきませんよねw。健康/バイオハッキングを意識した伝統的なフィンランド料理を体験しました。

バイオハッキングというのはカッコいい響きだけで、要はの伝統的な食事を正しく準備すれば、理想の食事は見つかるということを学びました。日本では穀物や豆類を洗って、浸して反栄養素を除外し、バイオアバイラビリティ、吸収力を高める調理法が伝統的にあるのと一緒ですね。利便性を追求した結果、遺伝子組み換えで大量生産された農薬まみれの食物に添加物を投下して機械的に短時間で調理された食べ物はむしろ食べ物とは呼べない。しかし忙しい現代社会において、便利で簡単な食事にサポートされているのも事実。ヘルスコンサルタントはこのような状況をどのように一般へ伝えるか?今後の課題ですね。現在のタテキは自身のクライアントだけで精一杯です。

See this content in the original post

最高の夕飯を体験した後は、人生の中で一番クレイジーで神秘的な経験をしてきました。そう生き延びたのです。(いや、マジな話です)

フィンランドでのワイルドキャンプは誰もが一生のうちに一度は体験すべきだと宣言します!なんだこの流れ?実は昨晩の夕食後、「ラップランドの野外体験」希望者は挙手して下さいと地主さんから言われました。以前バイオハッカーサミット のVIP参加者はその内容を既に知っていたようで、何も知らないタテキは冒険好きの気持ちだけで挙手。その直後にタテキ妻が横から脇腹にエルボーでどつく。ぐはぅ

内容は「サヴォッタ」と呼ばれるフィンランドのテントで一晩野外で夜を過ごす、というものでした。希望者は一人一人がテント内を暖かく保つために1時間ごと交代で薪をくべて火を維持しないと全員凍死でゲームオーバー。洒落になりません。

「薪係」の誰かが火に注意を払い、20分ごとに木片を追加して1時間たったら隣に寝ているチームメイトを起こして朝を迎えました。 幸いにもタテキの番が最後だったので午前6時に起こされたので、爆睡を遮られることなくサヴォッタの中で熟睡できました。 サウナと冷却療法して最高の夕飯食べた後だったので、その夜は赤ちゃんのように寝れました。朝起きると神秘的な森の中、普通の旅行じゃ経験できませんよね?

アドベンチャーグループの全員が無事に生存。翌朝ラップランドの屋外で過ごした経験と気持ちみんなで共有しました。 火を見つめると気持ちが落ち着つき、普段の忙しい生活から来る不安を和らげる心地よさを感じました。

しばらくすると地主のアシスタントがモーニングコーヒーを用意してくれました。ラップランドの森の真ん中で飲むコーヒーは最高でした。 自然の力と暗闇の中でメラメラ燃える火を見ながら人生を真剣に考えた夜を生き抜いたアドベンチャーグループは朝食とブリーフィングのために宿舎に戻りました。

朝食

生き抜いた安心感とこれまでに経験したことない朝への感動でタテキの食欲はMAXでした。ファイトキャンプ中以外は午前中食事することないタテキにとって非日常的な朝食(普段は断続的な断食をしているので朝食は11時から13時ごろです)でした。ガッツリ食べてフィンランド楽しんでロンドンでも経験を重視した普段食べない揚げ物、フィッシュアンドチップスを食べたりしましたが、結局ボストンに戻った後体重測ったら1キロちょい痩せてました。
朝食後ブリーフィングを行い、バイオハッキングの経験をみんなで計画しました。参加者全員朝のルーティーンがあるので、全員で何をするか決めようという経緯。無論、全員何かしらの運動を取り入れているとのことで、アメリカで有名なバイオハッカー、アンソニーとタテキに白羽の矢が立ちました。

See this content in the original post

朝のワークアウトを仕切るタテキ

運動が健康的なライフスタイルにとって重要な要素であることは最新のニュースではありません。 朝の運動は一日中、心と体の具合を最高に保つために必要です。タテキのクライアントも「体重を落とすため」や「健康維持」のために運動している印象はありません。もちろんそのような目的も含まれているとは思いますが、1日を通しての生産性や集中力の向上などが彼らにとっての最優先事項であり、フィットネス 的な利益が一番最初にくる人は大抵、運動メニューに対して柔軟な対応ができない印象があります。例えば朝はランニングしかしない、とか1時間以上しないと運動した気にならない、という反応です。

そのような考えは一生を通して持続可能ではありませんし、大体そういう意見が強い人は割れている腹筋や極端な体脂肪率などを一番大事にしている印象があります。もっと素直に色々なエクササイズをしてスキルを磨いたり新しい発見をした方が毎日楽しく過ごせるのでは?と思います。

無茶ぶりされましたが、みなさん楽しんでくれたようで何よりです。

今回のリトリートはまさにリアルな「冒険」でした。フィンランド旅行者が気軽にヘルシンキ で体験できる内容ではなく、予想もしていなかった北欧スタイルの「おもてなし」とバイオハッキング発祥の地を真のコンセプトを学会や商品ではなく、体験を通じて共有するオフサイトイベントでした。

健康のためにジムに入会し、ハードな筋トレをしたりパーソナルトレーナーやファイターを雇ってミット打ちを頑張ったりと、現代人は健康のために多くの時間とお金を費やします。しかし、このリトリートを体験して我々人類は大自然を生き抜き、赤ん坊のころはハイハイをし、やがて二足歩行で「歩く」動作を身につけます。歩いて食べ物を探し、時には獲物を走って追いかけて、走って宿敵から逃げていました。お日様が昇ると同時に目覚め、日没後は身を守るために火をおこして暗闇の中眠りました。

産業革命後の現代の世界と我々が住んできた世界は決して同じではありません。今回のフィンランド出張で学んだことは「バイオハッカーの役目は何であるのか?」の再定義です。もちろんお釈迦様になって悟りを開いたように答えを見つけたとは思いませんが、タテキは大切な何かをここで見たのは事実です。

ヘルシンキに帰る前の昼食

朝飯ガッツリ食べてエクササイズを引率して大自然をハイキングした後は最後のランチ。ニシンのキャセロールが美味しかったです。ハーバード公衆衛生の論文で牛乳からの悪影響を論文で発表されたのは2013年ごろでしょうか?もう5、6年前から牛乳は飲まなくなりましたが、殺菌される前の生乳にはラクターゼが含まれているので、乳糖が従来のミルクに比べて分解されます。子供の頃飲んだ牧場の牛乳が懐かしいですよね。生クリームみたい。

Onnitのポッドキャスト に出演していたバイオハッカー・アンソニーさんと

朝の引率を任された者同士、記念撮影。アンソニーは大企業のCEOからセレブまで顧客にもつ業界では有名なバイオハッカー。話も意気投合し彼の拠点であるシカゴを訪れる日を楽しみにしてます。

言葉にできない風景でした。

ブログでは伝えきれないほど魅力に溢れた小旅行でした。似たような場所でガイド雇えば同じようなことできると思うかもしれませんが、様々な分野のエキスパート達と知恵や経験を共有しながら体験することに真の意味を感じました。バケーションではなくチームワークで創造したプライスレスな経験です。

さて、タテキはこんな世界を日本で造れるのでしょうか?(意味深)

See this content in the original post