VIPディナー ヘルシンキ 2019
VIP dinner
結婚記念日をうっかり忘れて妻に殴られる心配は全くしてません。アメリカで入籍したのはハロウィーンの日なので、毎年全米コスプレ大会の日は「おめでとう」という松田家です。
日本では特に東京の渋谷が毎年盛り上がっているようですね(笑)最近では日本でもメジャーになってるハロウィン、みなさんのハロウィーンはいかがでしたか?
タテキは妻を連れてフィンランドで過ごしました。光栄な事にバイオハッカーサミットという学会に招待され、今年で5周年を記念しました。世界中の健康、ウェルビーイングに従事するプロが集まる学会で、欧米では人気ワード「バイオハッキング」「バイオハッカー」を世界に広めた先駆者たちによるイベントです。
バイオハッカーサミット ヘルシンキ 2019
そんな素晴らしい学会に招待していただき光栄でしたが、前日のVIPディナーにも招待していただき、ボストンからロンドン経由で到着後、そのまま豪華なバイオハッカー達による晩餐会に出席してきました。学会には千人を超えるヘルス&ウェルネス分野、生産性向上分野、テクノロジー分野、企業家、科学者などのエキスパート達が集まり、50以上のブースが立ち並び様々な商品や技術が紹介されていました。バイオハッキングは全体的な生活分野と自身の関係を最適化するコンテンツなので、ブースで紹介されてるいるのはプロテインパウダーのような従来のサプリではなく、ニュートピック(スマートドラッグ)、酵素促進サプリ、睡眠導入機器、瞑想サポートデバイスなど日本では馴染みのないコンテンツばかりです。
前日に催されたVIPディナーは文字通りVIPのみの参加で、学会で登壇する教授やゲスト達の皆さんと貴重な時間を過ごすことができました。
VIP参加者はスピーカーやゲスト達と一緒にに5皿のコース料理をプロのシェフと栄養学、調理法に精通したバイオハッカーから解説付きで調理シーンを見ながらハンズオンで手伝い、みんなで食事しながら食材のルーツや効能についてのレクチャーを聞くというイベントでした。フィンランドならではのローカル食材や吸収率を最大限まで高めた調理法で調理されたバイオハッキング食のディナー会です。オーガニックワインの歴史や添加物の種類を解説するソムリエも参加し、美味しいのは勿論ですが、学習する方にボリュームがあるように感じたのはタテキだけではないはず。トナカイのレバーをボーンブロスで長時間低温で調理したメインディッシュが印象的でした。
Upgraded Dinner Helsinki 2019
Good Guys Kombucha & Hamppumaa CBD 紅茶キノコとCBDオイルの食前カクテル
ローワンベリーとミントと紫キャベツのザワークラウトサラダ天然の薔薇を添えて
トナカイのレバーと出汁、野生キノコ入り
天然のタラとモトコチマスの魚卵バターソース
セイヨウナツユキソウのプリンにクランベリーと胡桃を添えて
不思議な調合物コントルノ
スーパーフード入りチョコレート
ハーブティーとフィンランド産天然レイシダケ
Kalle Naatula氏が ナチュラルワインについて素晴らしいレクチャーをしてくれました。
ナチュラルワインの基本
今回のVIPディナーで勉強した内容です。ノートの内容をここで少しシェア。実際のところ、ワイン産業の中でオーガニック、またはバイオダイナミック(循環型)農法や精選に拘ったり、自然へ人工的に介入する農法を最小限に抑える農家はほぼ存在しないらしく、ナチュラルワインとは「誰もが賛同する特徴を有したコンセプトに近い物」と定義していました。よりシンプルにまとめると「不純物が含まれていない発酵したぶどうジュースから精製されたピュアなワイン」以外はナチュラルワインではない、という意味です。
ナチュラルワインの起源、ムーブメント発祥地> フランス・ボジョレー、故ジュル・ショーヴェ博士
トレンドではないが勢いのあるカテゴリー> ワイン原産地とのつながりと透明性
アンバサダー> レストランやイベント、ナチュラルワインを扱うショップ
強み>意味深長で 食品業界で上位トレンドな分野と強く結びついている
克服しなければいけない壁>ナチュラルワインを仕切る国際的な組織が存在せず、大量生産中心の反対組織の存在
ワイン醸造施設: 有機農法、バイオダイナミック農法, 人の手による採取、 人工的な干渉を極力なくした生産方
ワインセラー: 添加物なし、イースト菌無添加、砂糖無添加、酒石酸無添加、マロラクティック発酵させない、自然製法(ビーガン基準)の鮮明化、フィルター無し、亜硝酸塩の不使用または基準値以下の微量使用(天然と同じ数値)10mg/L to max. 70 mg/L (RAW Wine)
レクチャーの終わりに衝撃だった言葉は、伝統的に作られた昔のワインこそナチュラルワインだったという話。現代において、飲み頃を迎えるために熟成が必要、だとか雑味を抑える、味を均一化するというのは後付けの理由だそうです。
Raisins Gaulois
生産者: Marcel Lapierre
産地: Vdf Beaujolais, France
ぶどうの種類: Gamay
スペック: Alcohol 12.5% Sugar 1.7 g/L, SO2 moderate - ”Vin de Soif”
Benje Blanco 2016
生産者: Envinate (Roberto Santana)
産地: DO Ycoden-Daute-Isora, Santiago del Teide, Tenelife / Spain
ぶどうの産地: Listan Blanco (Palomino Fino)
スペック: Alcohol 12% Sugar 2g/L, SO2 marginal - Volcanic wine
フィンランド入りしたその夜からもうエピックでした。 時差ぼけなんか吹っ飛んでしまうほど驚きのVIPディナーでした。 夕方前にヘルシンキに到着し、直接VIPディナーの場所を訪れました。 ディナーで出会った人はみんな以前に会ったような人たちばかりで、本当に楽しい食事ができました。プロのシェフが作る風味豊かで、新鮮な素材を生かした調理は和食と似ている部分を感じましたし、明日登壇するスピーカーの中の数人が調理法や食材についてのバイオハッキングを解説してくれて勉強になりました。そしてナチュラルワインのレクチャーも改めて学びを発見しました。
今回のフィンランド出張は予想外の出来事とおもてなしで、貴重な経験をいっぱいしました。 サミットとオフサイトでのイベント体験、ヘルシンキ 観光はできなかったけど食レポはした、というブログ記事を書いたので、ぜひチェックしてみてください!