HOLOLIFE Longevity Côte d'Azur 2026 開催
All speakers on the stage
「健康は外部委託できない」フレンチ・リヴィエラで共有された次世代ウェルネス
2026年3月11日〜12日、南フランスのニースとモナコ公国にて、HOLOLIFE Longevity Côte d'Azur 2026 が開催されました。35カ国以上から300名を超える起業家、エグゼクティブ、投資家、ウェルネス専門家が集結し、「人間のパフォーマンスの再定義」をテーマに議論が交わされた2日間。コート・ダジュール地域で初となるロンジェビティ・サミットの全貌をお届けします。
ニースとモナコで開催
モナコ公国は世界で最も平均寿命が長い国の一つであり、「ロンジェビティ」という概念を国家レベルで体現する存在です。一方、サミット本会議の会場となったニースのLe Méridien Niceは、モナコとカンヌを結ぶフレンチ・リヴィエラの要衝に位置し、歴史的に欧州の富裕層が転地療養のために訪れてきたウェルネス聖地でもあります。
この二つの都市を舞台に「科学とテクノロジーによって最適化された、新しい時代のラグジュアリー・ライフスタイル」をイベントを通じて体験する機会を提供しました。
モナコにて「ダイヤモンドVIPディナー」
サミット前日の3月11日、ニースでのVIPネットワーキング・カクテルに続き、舞台をモナコに移してダイヤモンドVIPディナーが開催されました。わずか50名に限定されたクローズド・イベントでは、世界最高峰のロンジェビティ専門家と選ばれた参加者が同じテーブルを囲み、一般のカンファレンスでは共有されないような未発表の知見やプロトコルについて深い対話が交わされました。
「長寿ビジネスにおけるダボス会議」を目標に。今後とも運営チーム一同シリーズ化に尽力します。
疑似科学を無くし、よりアカデミアとの交流へ
本サミットを通じて最も印象的だったのは、「エビデンスに基づく」という姿勢の徹底ぶりです。
健康・ウェルネス業界には長年、科学的根拠の乏しいサプリメントやマーケティングの誇張が蔓延してきました。今回のサミットでは、提示されたすべてのテクノロジーとプロトコルが臨床データと査読済み論文の裏付けを徹底しました。参加した医師や投資家からも、この科学的厳密性が高く評価されています。
私たちは今、「病気になってから治療する(対症療法)」時代から、「細胞レベルの劣化を未然に防ぐ(予防的最適化)」時代への転換点に立っています。
テーム・アリナ基調講演:「今すぐできる3つの習慣」
HOLOLIFE創設者であり『The Biohacker's Handbook』共著者のテームによるオープニング基調講演でサミットが始まりました。15年以上にわたり自身の生物学的データを追跡し続ける彼は、44歳でありながらホルモンプロファイルや各種バイオマーカーにおいて20〜30代の数値を維持しています。
メッセージの核心はシンプルでした。
「自身の健康を外部委託することはできない。あなた以外に、あなたの健康に真剣に関心を持つ人はいない」
そして、数百万円規模の最新テクノロジーが展示される会場で、彼が最も力強く提唱したのは驚くほどシンプルで無料の3つの習慣でした。
概日リズムとの同期:朝一番にスマホではなく太陽の光を目に入れること。夜間はブルーライトを徹底的にカットすること。体内時計がリセットされ、メラトニンの分泌サイクルが正常化し、ミトコンドリアのエネルギー産生が保護されます。
食事の順序をハックする:レストランでパンが出されても、まずはタンパク質とサラダから。炭水化物の前にタンパク質や食物繊維を摂ることで胃の排出速度が遅延し、血糖値の急上昇(グルコーススパイク)とインスリンの過剰分泌が劇的に抑えられます。「食べる量を減らすのではなく、タイミングの問題」というアプローチです。
NEAT(非運動性身体活動代謝)の最大化:エレベーターではなく階段を使う。日常の中で体を動かし続けること。地中海地域のブルーゾーンで観察される長寿の秘訣は、ジムでの激しいトレーニングではなく、この基礎的な活動量の高さにあります。
さらにテームは、欧州のGDPのうち予防医療に費やされている割合はわずか0.57%に過ぎないというデータを示し、現在の医療システムが10年後、20年後の疾患予防において「完全に、そして徹底的に失敗している」と警鐘を鳴らしました。会場にいた投資家や起業家たちに、予防医療市場が今後最も巨大な成長産業になるという確信を抱かせた瞬間でした。
脳と幸福の科学:「あなたは壊れていない」
本サミットでは、身体的な最適化だけでなく、精神的なレジリエンスの統合も大きなテーマでした。
Matter Neuroscience共同創設者のアクセル・ブション博士は、『Capitalism of Happiness(幸福の資本主義)』の著者として、脳内の神経伝達物質のバランスが人間の幸福感と健康寿命にいかに直結しているかを解き明かしました。ハーバード大学で神経科学のトレーニングを受けたマリーナ・マトコワ=ジャーラン氏は、心身の相関関係とストレス管理の科学的アプローチを提示し、高ストレス環境下で決断を下すエグゼクティブたちに実用的なソリューションを提供しました。
バイオマーカーの数値を追い求めるあまり、「自分の身体は常に改善を必要とする不完全な機械である」という強迫観念に陥りがちなバイオハッキング・コミュニティにおいて、過去のホロライフイベントで響いた言葉が今回も引用されました。
「あなたは壊れているのではなく、ただ感情的になっているだけだ」
身体的な最適化と精神的な充足を不可分なものとして捉え、自らを「修復すべき対象」ではなく「最適化プロセスを楽しむ存在」として再定義すること。この統合的なアプローチが、次世代のホリスティックなバイオハッキングの方向性を示しています。
展示ショーケース:細胞レベルの修復テクノロジー
講演プログラムと並行して設けられた展示ゾーンでは、最新のリカバリーテクノロジーが体験型で紹介されました。現在のバイオハッキング市場は、単なるリラクゼーションから「細胞レベルの修復とATP産生の最適化」へと劇的にシフトしています。
特に注目を集めたのは以下の3つです。
フォトバイオモジュレーション(レッドライトセラピー):赤色光と近赤外線でミトコンドリアのシトクロムcオキシダーゼを直接刺激し、ATP産生を増加させる技術。筋回復、炎症軽減、コラーゲン生成促進において強力なエビデンスが蓄積されています。
高気圧酸素療法(HBOT):高圧環境下で高濃度酸素を吸入し、血漿中に直接溶解する酸素量を増加させることで、組織修復と抗炎症作用を促進するテクノロジー。
水素吸入療法:宇宙で最も小さい分子である水素ガスを吸入し、DNAやミトコンドリアを損傷させる悪玉活性酸素のみを選択的に無害化するアプローチ。副作用がない点が高く評価されています。
これらのテクノロジーは、もはや「リラクゼーション機器」の枠を超え、バイオマーカーの測定可能な改善をもたらす「ハイエンド家電」として、富裕層の邸宅やラグジュアリーホテルに急速に導入されつつあります。
日本企業のグローバル展開
HOLOLIFE Summitは、2025年10月に初のアジア開催として東京大会を実現させました。今回のコート・ダジュール開催サミットには、東京開催から世界に羽ばたいた日本企業も参加しており、HOLOLIFEのグローバル・エコシステムが着実に拡大しています。
東京サミットを通じてアジア市場へ進出が実現したのが去年、今年は日本企業がEUマーケットへ、改めてHOLOLIFEプラットフォームを戦略的に活用する企業が増えています。「医師による設計」「科学的裏付け」を明確に掲げる企業が展示の中心を担い、消費者がもはや直感的な癒やしではなく「測定可能な結果」を求めているバイオハッキング市場に進化しています。
コート・ダジュールでの総括
本サミットを通じて得られた最大の結論は、バイオハッキングとロンジェビティが「一部の愛好家によるニッチな試み」から、「個人と社会の生存を左右する必須戦略」へと進化したということです。
数百万円規模の最新テクノロジーの展示と並行して、「太陽光を浴びる」「階段を使う」「食事の順番を守る」という無料の行動変容が最も力強く語られ、最も深い共感を呼んだことは非常に示唆的です。真のロンジェビティは、外部の魔法の薬やデバイスによってもたらされるのではなく、日々の基礎的な選択の積み重ねの上にのみ構築される。それを高い知性で理解している参加者たちの姿が、このサミットの本質でした。
推測で動くのはもうやめて、次世代の最適化を始める。コート・ダジュールで得られた知見は、データ駆動型のホリスティックな健康こそが、究極の競争優位であることを証明しています。
今日から始められます。次回のサミットでお会いしましょう。
次回開催のお知らせ
HOLOLIFE Summit 2026 Amsterdam 日程:2026年11月14日〜15日 会場:オランダ・アムステルダム テーマ:「Life Beyond the Lifetime」
2022年、2023年に続き、3年ぶりのアムステルダム開催です。ヨーロッパ最大のハブであるスキポール空港は日本からの直行便もあり、アクセスも抜群。チケットの早割販売が開始されています。
日本からの協賛・出展企業も募集中です。詳細はコチラからお問い合わせください。
NEWS
OPTIMIZED LIFE
TATEKITCHEN
BLOG
