ケトジェニック食
Keto Meal Ideas
ケトジェニックダイエットは炭水化物を極度に制限し、代わりに高脂質、適度なタンパク質の量を摂取するダイエットです。一般的な「糖質制限」の一種ですが、目的や個人の度合いによって、その形態は様々です。
ケトジェニックダイエットの特徴は、体内でケトン体(β-ヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトンの総称)が、通常より多く生合成されることです。「ケトジェニック」という名前は、このケトン体という言葉から来ています。肝臓で生成され、肝臓以外の臓器でエネルギー源として利用されます。
現代人は炭水化物を主にエネルギー源に活動しています。糖質が使われるシステムの事を「解糖系」と言い、必要以上の糖を摂取すると、「グリコーゲン」という形で筋肉と肝臓に貯蔵するシステムも備えています。さらに、使い切れなった分の糖質は中性脂肪となり蓄積されます。必要以上に過剰摂取された糖質は体脂肪として蓄積されます。ここに作用するのがアナボリックホルモンのインシュリンです。
しかし、糖質が体内で枯渇すると、糖質の代わりに脂質やタンパク質がエネルギー源として使用されます。糖質の摂取を極限にまで減らすことで「糖質が体内で枯渇する」という状況を意図的に作りだし、脂質を多く摂取することで、体に脂質をエネルギー源として利用させるのがケトジェニックダイエットです。
このプロセスを何よりも早くするのが「断食」と「運動」です。ケトン体ベースで生活できるようになると(栄養学的なケトーシスBHB濃度は0.5-3.0)食欲が少なくなり、集中力が増します。解凍系の代謝によって起こる酸化や活性酸素の蓄積が少なくなり、体内炎症が下がったり、インシュリン感受性が増します。
しかし、瞬発系やパワーを必要とするMMAファイターにとっては非現実的な食事です。でも怪我や手術後のリハビリで戦線離脱中のアスリートなら寧ろケトジェニックをお勧めします。
こちらはココナッツとアーモンドの粉で生地を作ったケトジェニックピザ。生地には卵を4つも使います。最近の栄養学をアップデートしていない人からすると、コレステロール値が!!!!!とか言うかもしれませんが、基本、人体は食事で摂取した約3倍の量のコレステロールを肝臓で生成します。摂取量が多ければ生成する量が減るだけです。
問題なのは空腹時の血糖値が高く、インシュリン抵抗性の状態でコレステロール値が高いのが危険です。極度に低炭水化物でケトーシスの状態になる=インシュリンの分泌量が極端に減る。このプロセスが人体に多大なる効能をもたらします。そうだった、タテキッチンではウンチク控えます。それではケトピザのレビュー↓
生地の感想は一言!「クッキー」ぽいです。もちろんグルテンは含まれていないので、モチモチ感はありません。それと調理の順番が従来のピザとは異なります。まず生地を焼いてからトッピングをして更に仕上げで焼く順番になります。
粉とオイルの量によってパサパサ感が変わります。ビーガンにこだわると卵は使えない。ここで卵は接着剤的な役割を果たすので、材料には欠かせません。オリーブオイルで代用できるのかな?この生地だとグルテンフリー、乳製品フリー、穀物フリーなのでパレオの人はオッケーですね。
日本でも「糖質制限」や「ケトジェニック」という言葉が浸透しているようですね。主食の穀物やデンプン質の野菜を避けてれば、あとは何食べてもオッケー、みたいな?
突っ込みどころ多すぎて何から言えばいいかわかりません。まずタンパク質は取りすぎや摂取方法によってはインシュリン分泌を施します。それにチーズもゴリ押ししていましたが、チーズの摂取後はIGF(Insulin-like Growth Factor1)が上昇するので,、ケトジェニックダイエットから得られるメリットと矛盾が生じてしまいますね。
はxあ?てめーチーズなしでどうやってピザ作るんだオラ?って思いますよね。写真のピザのチーズはマカデミアンナッツで手作りしたビーガンチーズです。発酵食品の味噌少しと酵母でチーズの風味があるニュートリショナルイーストをマカデミアンナッツと寒天で固めて煮詰めて作りました。ココナッツベースのビーガンチーズもアメリカでは売られています。
ケトパン?ケトジェニックパン?も作っとかないと、栄養カウンセリングなどでクライアントに対応できません。糖質制限、低糖質ライフを送っている皆さんは一生、肉や魚と一緒にお米やパンの代わりにブロッコリーやレタスをサンチェみたいにして食べ続けるつもりでしょうか?サンドウィッチが恋しくなることだってあるはずです!
写真は糖質ゼロのパンにスマッシュしたアボカドとアボカドマヨ、イワシを乗せたオープンサンドです。
焼いてみたケトパンはこれまた卵を大量に消費しているので、少し卵の風味が残りました。もしかしたら味をスポンジケーキスタイルようにしてベリー系のフルーツをトッピングして、ステビアを追加したらケトジェニックなスイーツになるかもしれません。
より細かい食感を得るため、アーモンドミールの代わりにアーモンド粉を使用した方がいいかもしれません。 このパンは白いサンドイッチパンの味とはまったく異なりますが、高脂質の代謝に慣れるまで、以前と180度違う食事の見た目にならないので、パン代替品としては上出来です。
そもそもケトーシス自体が体に向いていない(遺伝子によっては高脂質が向かない体質の人もいます)人は運動を取り入れてグリコーゲンを枯渇させる習慣をつけましょう。それから炭水化物をリロードしてグリコーゲンを補充するときにグルテンフリーのオプションにするなどして体内の炎症を抑える方法もあります。
食感はフワパサ系でした。サンドウィッチには向いていないかも、、、
膨らまし粉は重曹ではなく、ワイン醸造の過程でできる、酒石酸水素カリウム(cream of tartar)で膨らませました。あまり膨らまないので、かなりカロリーが蜜です。この量で詰まってます。
こっちはココナッツ粉よりアーモンド粉が多め。ピザ生地みたいに、よりサックりした感じです。
そもそも毎日ナッツを大量に消費するのも賛成できません。既に粉なので、発芽させることができず、ナッツ類全般の半栄養素に対する下ごしらえができないデメリットもありますね。
続いて和食?アジア系です。米の代わりに何食えばいいんだ?って思いますよね。
アメリカの主要都市に住む健康志向の人達は大抵、ランチでデカいサラダを食べてます。「それで飽きないの?」と思いますよね。最近は「ウォームボール」といって温かいサラダが流行っています。丼も「ブッタボール」というカッコイイネーミングで「丼」のトッピングにアジア食品を使ったりしてバリエーションを増やしています。
さーて、ケトジェニックな人たちの丼はどうしようか?パレオの流行りで市民権を得たキヌア、しかしケト連中にはNGなので、登場したのがカリフラワー。千切りで細かくしたカリフラワーはまるで一粒のお米です。そう、米の代わりに細かく切ったカリフラワーを使いました。
これは極端なパレオやケトジェニックの食事法を実践していない、ゆるーく頑張るダイエット組にも適していると思います。いつも食べるお米の半分をカリフラワーにすれば食感も味も半分になり、糖質の摂取量も半分になります。単純計算で半分の糖質摂取量になりますが、食物繊維の摂取量の上昇により、インシュリンの分泌が減るので掛け算効果になりますね。
糖質制限で他にも気になる点があります。ボディビルベースのフィットネス が一般に浸透している昨今では、筋肉をつける>タンパク質を多く摂取する>皆さん肉を食べる という流れになります。間違っていません。教科書ではタンパク質は炭水化物と同じ1gにつき4カロリーとなっていますね。間違いありません。しかし消化のプロセスでタンパク質のほうが消化によるThermogenic effect、日本語で熱発生効果というらしいです、がありよりカロリーを消費します。お肉を食べると汗かくアレです。しかしタンパク質摂取に注目して気合入れると皆さん「筋肉」食べますよね?言葉がおかしい、、、鶏肉のササミも牛ステーキも動物のマッスルです。
ラットの研究によるとメチオニンとグリシンのバランスでミトコンドリアの機能にあるい影響が出るという研究結果があります。いつまでも若々しくいたい、体内美人を目指す!というアンチエイジングの方にとって肉をたくさん摂取することは果たして良いことなのか?
ボーンブロスが流行ったり、一昔前までには考えられなかった「アメリカ人が内臓肉を食べる」という時代の流れは面白いですよね。ホルモンや出汁文化のある日本は昔からある食文化や「もったいない精神」で鼻から尻尾まで全部消費します。我々の内臓やホルモンはコレステロールが材料なので、栄養が詰まったレバーをタテキブッタボールにトッピング。もちろんオーガニックの牧草育ちです。マッスル肉でメチオニン過剰摂取なら内臓や骨、組織、軟骨に含まれるアミノ酸、プロリンやグリシンなど摂取してアミノ酸のバランスも考慮しましょう。
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