感謝祭 2024

 

Thanksgiving 2024

感謝祭 2024:網脂で完璧な七面鳥

今年も感謝祭(サンクスギビング)がやってきました。 タテキの家には、毎年Tsurumenのクルーがやってくる。娘の友達家族も。 …タテキがマジで料理する時間です。

今年の七面鳥?15ポンド(約6.8kg)。 「ブライン(塩水漬け)」して、反則技の網脂で包む。

もう、これがタテキ流の「最強メソッド」なんです。

The Brine

感謝祭の前日。まず「ブライン液」作りから。 Brineは塩水?冠水と和訳されますが、要は塩水漬けのことです。スパイス・ブレンドと水を鍋で沸騰させ、完全に冷まします。 七面鳥をブラインバッグ(漬け込み用の袋)に入れて、ブライン液に完全に沈め、密閉。冷蔵庫へ。

12時間 これがスイートスポットな時間です。 塩とスパイスが肉の奥深くまで浸透し、タンパク質を分解し、肉汁をガッチリと閉じ込めるます。

網脂という秘密兵器

感謝祭当日。 七面鳥をブライン液から引き上げ、冷水で徹底的に洗い流します。 そして、キッチンペーパーで完璧に水気を拭き取る。中も外も。

次に、スモーキーなペッパーコーンとハーブの調味料を擦り込む。 ただ皮の上からじゃない。皮の下にです。 タテキは指を皮と胸肉の間に突っ込んで、スパイスを肉に直接、擦り込みます。

そして、主役の登場。網脂くん。 繊細なレース状の豚の脂で、七面鳥全体(胸、もも、すべて)をドレープのように覆い尽くす。

これこそが秘密兵器! この網脂が、オーブンの中でローストされながら溶け出し、七面鳥を自動ベースティングしてくれるんです。 これにより、肉は信じられないほどしっとりに仕上がる。 そして、皮は?タテキが何もしなくても、黄金色でパリッパリになる。

そう、ベースティング不要。 20分おきにオーブンを開けて、脂をスポイトでかける、あの面倒な作業は一切なし。 オーブンに入れたら、あとは網脂に仕事をさせるだけ。

サイドディッシュ

朝6時。 七面鳥を325°F(約163℃)のオーブンへ。最初の数時間は、焼き色がつきすぎないようにアルミホイルでテント(覆い)をします。

七面鳥が焼かれてる間、タテキはサイドディッシュと格闘。

  • ボストン・ベイクドビーンズ(ダッチオーブンで一晩中、トロトロになるまで)

  • カボチャのメープルシロップ・ロースト

  • カリカリで香ばしくなるまでローストした芽キャベツ

  • ニンニクとソテーしたインゲン

  • 高温でローストしたアスパラガス

  • クランベリーソース(もちろん自家製)

  • マッシュポテト

  • 七面鳥から出た肉汁(ドリップ)で作る最強グレービー

キッチンのコンロはすべてフル稼働。 家中に充満する、暴力的な香り…これぞ感謝祭です。

いただきます

夕方4時。七面鳥、完了。 中心温度は165°F(約74℃)を完璧にヒット。 オーブンから引き出し、アルミホイルでテントをして、30分間休ませます。

そこへツルメンメンバーが到着。娘の友達家族も。 全員がキッチンに集まってくる。

ツルメンオーナーの大西さんが、カウンターに並んだ料理を見て言いました。 「アジア人の感謝祭、ガチすぎるだろ!」

タテキは笑って返します。 「いや、これがタテキ流の感謝祭ですよ」(笑)。 プロのお墨付き、ゲットです。

将来ラーメン王になる人

いざ実食!

七面鳥を切り分けしていきます。 肉が、もう、ありえないくらい柔らかい。ジューシーすぎる。 ブライン液が完璧に仕事した。

でも、本当の違いを生んだのは? 網脂です。 皮は黄金色でパリッパリ。その下の肉は、バターみたいにしっとりしてる。もうアメリカ人のパサついた七面鳥は食べられない、、、

みんな、一口食べる。 …一瞬の静寂。 そして、一言。

「こんな美味い七面鳥、人生で食ったことない」

毎年毎年、七面鳥を極めていきますが、同じくらいプレッシャーがくるので、「たまたまですよ」

Giving our Thanks to everyone

感謝祭がいつの間にか伝統

タテキはアメリカの伝統的な感謝祭で育ったワケじゃない。 でも、これが伝統になったんです。 毎年、同じプロセス。ブラインして、網脂で包んで、すべてをイチから作る。アメリカ人にとってお正月みたいなものです。

子供たちは、これを食べて育つ。 彼らはこのディナーを記憶するはず。 ローストターキーの匂い。人で溢れた家。そして、手間を惜しまず作られた料理。

それこそが重要なんです。親父の味を覚えておいてね。

Dream on my plate

夢のプレート

七面鳥を休ませてる間に、サイドディッシュもすべて仕上げる。 インゲンはバターとニンニクでソテー。芽キャベツは外側の葉がカリッカリになるまでロースト。レンズ豆。見た目も美しく、カラフルな人参のロースト。スイートポテト。クランベリーソース(もちろん缶詰なんかじゃないw)。肉汁のグレービー。

カウンター全体が、料理で埋め尽くされる。 キャストアイロンのフライパン。ダッチオーブン。ロースト用のトレイ。 一見カオスだけど、これは計算されたカオス(笑)。すべてが同時に仕上がるんです。

フライパンのままパスタをサーブするレストランあるじゃないですか?同じノリです。

Our friend Jean liked our Thanksgiving

「なんでタテキさん、感謝祭を一人で料理するんですか?」って、いつも聞かれます。

もうルーティーンになってますよね。 年に一度、この巨大な料理プロジェクトを、タテキ一人の手で、最初から最後まで完遂する日。調理の合間に懸垂して料理するのが毎年恒例。

ブラインから、ロースト、ベイキング、そして翌日の「最強サンドイッチ」まで(笑)。 これこそが、タテキの「感謝」を込めた、感謝祭です。

Kion Coffee